寄稿 : 佐々木 行(ささき すすむ) ![]() 『 18. 河合橋 』 『なかやすみ その1』 歩数は、両岸の橋塔あるいは橋柱の間、それがないときには橋名板近くの区切り線の間を測ります。左足から踏み出して一、二、三、四、~ 九十七、九十八、九十九、一百 その繰り返しで二百、三百、~ 九百、一千。 簡単なようで意外と難しいんです。 2.京都、大阪 まず京都。 出町柳の近く、高野川と賀茂川が出合うところに三つの橋が固まっている。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 次に大阪。 淀川が新淀川となって新大阪駅の東南方を流れて行くところ、いくつかの長い橋が架かっている。毛馬の淀川大堰はスキップして、 ![]() ![]() ![]() 本来の淀川が市内中心部に入ってきて西へ曲がると、 大川・天満橋188歩、大川が堂島川と土佐堀川とに分かれるポイントの ![]() ![]() ![]() ![]() 『なかやすみ その2』 目は常に足元と前方に注ぎ、ただひたすら数えることに集中します。橋の形、景色、川面のさまはほとんど無視。数える以外のこと、特にその橋にまつわることがらの連想など余計な頭の働きは禁物。それでも数えまちがいが生じます。古い橋には専用歩道がなく、わがもの顔に疾走する車に歩行を脅かされる場合もあります。 3.隅田川そのほか 赤羽の岩淵水門から中央区豊海埠頭まで、三十近い数の橋が連なっている。・・・・・・ 赤羽の岩渕水門から中央区豊海埠頭まで、隅田川には三十近い数の橋が連なっている。主なもの、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ここで異色の橋を二つ。一つ目は、芝浦とお台場の間の ![]() ![]() 番外. 付録 ウィーン、ドナウ川ライヒスブリュッケ、歩数記録なし。頭上に冴えわたる冬の満月に 見とれて、数えてきた歩数を忘却。(その代わりに)旧市街中心部にたつ聖シュテファン寺院の南塔頂上まで三四〇段。 ケルン、ライン川ホーエンツォレルン橋、鉄道橋と並んでおり、五八五歩。左岸にそびえるケルン大聖堂はドーム頂上回廊まで五一〇段。 ロンドン、テームズ川ウォータールー橋、歩数記録なし。映画「哀愁」のロバート・ティーラーとヴィヴィアン・リー出会いの場面を思い浮かべて、数えること失念。(その代わりに)少し下流に位置するセントポール寺院、ドーム頂上まで五三四段。 パリ、セーヌ川、ミラボー橋はじめ数多くの橋、そのうち半数くらいは渡っているが、記録なし。セーヌ両岸の名所旧跡に気をとられて歩数計測まったく意識になかったということ。(代わりに)凱旋門、屋上展望台まで二七〇段。、 ローマ、テベレ川サンタンジェロ橋、記録なし。サンタンジェロ城見学にはやり、かつ映画「ローマの休日」ダンスパーティー乱闘場面を思い出したこともあり、数えること念等になし。(代わりに)左手奥のサンピエトロ寺院、クーポラ頂上まで五〇五段。 『あとがき』 歩数と距離、段数と高さは一つの目処にすぎません。まず歩数や段数には数えまちがいがあります。また歩幅は、橋の歩道部分の作り、風の向きと強さ、 人や車の通行量の多少によってかなり違いがあり、並足で70センチ、早足で78センチ前後です。経験値では200メートルあたり250~260歩、これから逆算すると、650歩で500メートル、1,300歩で1,000メートル程度という見当です。 この[歩数×平均歩幅]によるアバウトの長さと公表の長さとで十パーセントぐらいの食い違いが出ても、それはそれで良いのだと納得しています。 それから、段数は、教会・寺院・塔などその場所によって階段の高さがまちまちですから、[段数×段高]でいちがいに比較するのは困難です。構造上、 一つの建物でも石の階段、鉄の階段、木の階段、それに螺旋階段まで組み合わされていて、それぞれの段の高さがみんな異なるという場合もあります。そんな訳で、一段15 センチから20センチの間(平均17センチ)を大雑把な目安においています。 |